日々是好日 - Seize the Day

煩悩だらけで無力で、罪深い人間の戯言です。

気になる日本語「みたい」

 今日は朝から雨が降り続いている。母が「梅雨みたい!」と言う。


 この日本語、どこかおかしい。だが、どこがおかしいかというと、実は、十数年前まではよくわかっていなかった。外国人に日本語を教えるようになって、初めて気づいた日本語の問題だ。


 日本語学習者向けの練習問題に、こんな問題があった。


「冬なのに、今日は暖かくて(a.春らしい b.春みたい)です。」


 a、bのうち、どちらか選ばなければならない。母語話者なら、感覚的にはわかるだろう。ただ、説明するとなると、ちょっと難しい。


 答えから言うと、正解は(b)だ。この「春みたい」は、この問題文の場合、「春のようだ」と同じで、「春ではないが、春の特徴がある」という意味だ。(a)の「らしい」は「本当に春だと感じる(典型的な春)」という意味だ。


 3月前後の春、暖かい日に、「春らしい」といえば、間違いないが、他の季節、暖かい日は、「春みたい」となる。なお、この「みたい」には、この文の比喩のほかに例示や推量があることも付け加えておく。


 ちなみに、初冬の暖かい日のことを「小春日和」と言うが、これは「冬なのに、ちょっと春みたいな(のような)天気の日」ということだ。


 母は、雨が続くと、季節に関係なく、「梅雨みたい」と言う。梅雨以外なら正しいが、梅雨の時期なら、「梅雨らしい天気」というのが正解だ。こんなことばかり言っていると、母からは「言葉にうるさいんだから!」と、苦情を言われる。

 

 かつては、日本語を日常的に使いながら、日本語の使い方の細かい違いがよくわかっていなかった。外国人に教えるようになって、本当はわかっていなかったことがわかった。やっぱり、日本語は難しい。しかし、だからこそ、面白いものだと思う。

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