日々是好日 - Seize the Day

煩悩だらけで無力で、罪深い人間の戯言です。

気になる日本語-CM

 テレビのコマーシャルや、電車内の広告などで、気になる日本語というか、おかしな日本語を見たり聞いたりすることが多いように思う。
 時には、ただ笑ってしまうだけのおかしなものもあるが、日本語がおかしい、変だぞと思われるものもある。
 そうした宣伝の文言を問題形式で列挙してみた。さて、おかしいところがわかるだろうか。
 ただし、おかしなところはないと言う人もいるだろう。もしかしたら、ぼくだけがおかしいのかもしれない。


問題

  1. 「はじめての人にも、やさしい。その理由をお話します。」(金貸しのつり革広告)
  2. 「一度寝たら、離れられなくなる」(枕のテレビCM)
  3. 「とてもいいので、御両親にも勧めました。」(すっぽん黒酢のテレビCM)
  4. 「わたし、無理が大好きなんです。」(コラーゲンのテレビCM)
  5. 「この卵の産みの親がこの男」(高級な卵のテレビCM)
  6. 「摂れないもん、野菜は!」(野菜ジュースのCM)


答え

  1. 「お話します」じゃ、「おはなします」としか読めない。正しくは、「お話しします」。「お~します」は謙譲語で、「~」には動詞が入る。「お知らせします」「お呼びします」のように使う。ちなみに、「話(はな)し」は動詞で、「話(はなし)」は名詞。名詞の「話」は「話が長い」「話をする」などと使う。ただし、この広告文は「話(はなし)する」という動詞を使ったのだと言われたら、納得するほかないが、文法的にはやはり、「お話しします」だろう。
  2. 「じゃ、寝たきりになっちゃうのかな?」と笑ってしまった。
  3. 自分の両親のことを「御両親」とは言わないだろう。「わたしの両親」「あなたの御両親」だ。ついでに言うと、最近、「わたしのお母さん」という大人が増えてきたように思う。これも気になる日本語だが、ただ、こちらは、みんなが幼児、あるいは児童のようになる時代が来たのだと理解するほかないだろう。
  4. 無理をしちゃだめだよ。「無理が通れば道理が引っ込む」というではないか。それでも無理が好きなんだ。いつか、大変なことになるぞ。
  5. ついに男が卵を産む時代が来たのかと、突っ込みたくなる。それだけじゃない、高価な卵かけご飯を全国からわざわざ食べに来る人がたくさんいるなんて、信じられない。
  6. 「~もん」は子供のことばだと外国人に教えている。ぼく自身、子供のころ使っていたが、高校生の頃、先輩に子どもっぽいからやめろと言われ、使うのをやめた。その「~もん」を女優さんがCMで使っている。「わたしのお母さん」という言い方同様、多くの人が幼児あるいは児童のようになる「総児童化時代」が近づいている。
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