日々是好日 - Seize the Day

煩悩だらけで無力で、罪深い人間の戯言です。

台風とオリンピック閉会式!

 今日の台風はすごかった。朝から晩まで雨が降り続いた。台風が関東地方に上陸したのは久しぶりだという。確かにそうだ。私が8年前に関東地方に住みはじめてから、覚えている限り、近くに上陸した記憶はない。今日一日中、風が吹き荒れ、大雨が降り続けたのも珍しい。


 この台風9号にはミンドゥルという名前がつけられている。北西太平洋と南シナ海で発声する台風に周辺14か国が10個ずつ名前を付けている。2000年がその最初で、第1号はカンボジア語で象を意味する「ダムレイ」という名前がつけられた。それ以後、140個の名前の3巡目、101番目の名前が北朝鮮語でタンポポを意味する「ミンドゥル」だ。


 今日、リオオリンピックの閉会式が終わった。この期間はかつて、戦争も休戦するというのが決まり事で、オリンピックは平和の祭典と呼ばれた。この17日間、本当に平和を実感した。スポーツで世界がつながっているという感覚は本当にいいと思う。これからの世界の平和に可能性を感じた。


 今年は、北朝鮮から日本海に向けて数回ミサイルが飛ばされている。そのうち、東京に向けてミサイルが発射するのではないかと戦々恐々だ。日本ばかりではない。中東でも南シナ海でも不安は広がっている。オリンピック後、世界の平和はどうなるのだろうか?平和に向けた世界各国の努力は今こそ大切な時を迎えていると思う。

オリンピックマラソン!

 オリンピック男子マラソンが終わった。1位はケニアのエリウド・キプチョゲ、2位はエチオピアのフェイサ・リレサ、3位はアメリカのゲーリン・ラップということになった
。日本人選手の最高は16位。2時間13分57秒。その他の選手は話にならない。


 考えてみれば、戦後のオリンピック男子マラソンでメダルを取った日本人選手は3人しかいない。1964年東京大会、銅メダルの円谷幸吉、1968年メキシコ大会、銀メダルの君原健二、1992年バルセロナ大会の銀メダル森下広一選手だけだ。


 欧米の選手もなかなかメダルが取れなくなっている。2000年(シドニー大会)以後、メダルを取った欧米人の選手は少ない。2004年(アテネ大会)の金メダル、ステファノ・バルディーニ(イタリア)と、銀メダルのメブ・ケフレジギ(USA)、そして、2016年リオ大会の銅メダル、ゲーリン・ラップ(USA)という3人だけだ。


 2000年以降、トップを走っているのはほとんどが黒人だ。アメリカの黒人も含めて、黒人たちだけで金メダルを争っている。本当に黒人たち、特にアフリカ勢の躍進はすごい。2000年以後の5大会の成績を見ると、ケニアが金2、銀2、銅1。エチオピアが金1、銀1、 銅2。ウガンダが金1、銀0、銅0。モロッコが金0、銀1、銅0という成績だ。


 マラソンでもその他のスポーツでも、日本人が根性で粘っていた時代が懐かしい。アジア人でなくてもいい、白人が頑張っていたら、つい頑張っているなと思ってしまう。決して人種差別をしているつもりはない。技術と根性だけで頑張ってきた小柄な日本人がマラソンでもその他のスポーツでも輝く日を、ただただ、見たいだけなのだ。

女子バレーボール

 オリンピック女子バレーボールの決勝戦、中国とセルビアの試合を見た。結果は中国がセルビアを圧倒して、金メダルを獲得した。おめでとうと言いたい。


 どちらも背が高いのだが、中国の選手で180センチの選手が出てきたとき、アナウンサーが中国チームで小柄なほうだというのを聞いて驚いた。日本選手には、180センチより低い選手がたくさんいる。日本人男性の平均身長は確か172センチぐらいだ。もしも、180センチ以上の選手ばかりの中国チームと出会ったら、ほとんどの日本人が圧倒されるだろう。


 1964年のオリンピック東京大会の時、大松監督のもと、根性バレーが浸透した。日本選手の平均身長は170センチ以下だったが、東洋の魔女と呼ばれた日本チームは変化するサーブと回転レシーブで世界を圧倒した。


 だが、時代は変わったのだろう。50年前からどんどんルールも変わり、圧倒的に背の高い選手が増えた。背が高く、力強いチームに日本がなかなか勝てなくなった。高さと力に圧倒されている感じだ。背が高くない、あるいは普通の人でもバレーボールができるというのを見せてほしいと思う。東洋の魔女再来ということにはならないのだろうか。

未来は開かれている

 銀メダルを獲得して喜ぶ選手と泣く選手がいる。銀メダルを獲得できたことを純粋に喜ぶ選手と金メダルを獲得できなかったことを嘆く選手。どちらもそれなりの理由がある。みんなに期待されながら取れなかった金。誰にも期待されなかったのに取れた銀。期待に応えられえなくて泣いている気持ちはわかる。期待以上の成績で喜ぶ選手の気持ちもわかる。


 大事なことは自分が全力を出したかどうかだ。その結果を素直に悲しんだり、喜んだりする姿はそれだけですばらしい。誰の批判も当たらない。泣いたのを責める必要もないし、喜ぶ姿を責める必要もない。それぞれの涙に心がある。


 泣いている姿を馬鹿にする人、謝る姿を馬鹿にする人にはスポーツがわかっていないのだ。たとえ、地方大会の一回戦で負けても泣く人は純粋に勝利を願い、残念な思いで泣いているのだ。それを批判するなんて馬鹿なことだ。


 スポーツを理解しない愚かな連中の批判など気にすることはない。次こそと思って、練習を重ねることを願う。努力を続ける人には常に未来が開かれているのだ。諦める必要も卑下する必要もない。

日本のチーム力

 陸上男子400メートルリレーで日本チームが銀メダルを獲得した。


 この競技の決勝に残ったチームには100メートルを9秒台で走る選手が大勢いる。中でもジャマイカのボルトとブレイク、アメリカのガトリンとブロメル、カナダのデグラッセは百メートルのファイナリストだ。そんな中で、ファイナリストが一人もいない日本が銀メダルを獲得できたのはすばらしいことだ。


 身体能力が直接的にものをいう個人トラック競技で日本が勝つのは難しいが、リレー競技で、銀メダルを獲得したということは、やはり、日本はチームワークと技術の国だということを証明したと言える。
 
 以下これまでの41個のメダルを整理してみた。


 チームワークと技術で(ダブルスあるいは団体)で獲得したメダルは全部で8個ある。
〇金メダル(2):体操1(男子団体)、バドミントン1(ダブルス)
〇銀メダル(2):卓球1(男子団体)、陸上1(400メートルリレー)
〇銅メダル(4):水泳1(男子400メートルリレー)、シンクロナイズドスイミング2(デュエット・チーム)、卓球1(女子団体)


 一方、個人の能力で獲得したメダルは全部で33個ある。
〇金メダル(10):水泳2(萩野、金藤)、柔道3(田知本、ベイカー、大野)、体操1(内村)、レスリング4(川井、登坂、土性、伊調)
〇銀メダル(6):レスリング3(樋口、太田、吉田)、柔道1(原沢)、水泳2(萩野、坂井)
〇銅メダル(17):水泳2(瀬戸、星)、柔道8(羽賀、永瀬、海老沼、高藤、山辺、松本、中村、近藤)、卓球1(水谷)、カヌー1(羽根田)、陸上競歩1(荒井)、体操1(白井)、テニス1(錦織)、重量挙げ1(三宅)、バドミントン(奥原)


 4年後のオリンピックまでに、個の力、チーム力、技術力を一層高めれば、さらなる飛躍が望めるだろう。