日々是好日 - Seize the Day

煩悩だらけで無力で、罪深い人間の戯言です。

終わりの始まり


 昨日は台風10号が関東地方に接近して、一日中雨だったが、夕方になって、雨が止んだ。西の空を見ると、広がる雲の隙間から日差しが漏れていて、久しぶりに美しい光景が見られた。名前は「薄明光線」とか言うそうだが、以前見たのと比べると、色が薄い。ただ、これはこれで美しいものだ。


 雨の止んでいる隙に、近所まで買い物に出た。買い物を終えて、さあ、帰ろうとしたら、明るい空なのに、小粒の雨が降り出した。これは「天気雨」だ。懐かしいことばが思い出された。「キツネの嫁入り」とも言うそうだが、まったく気にならない雨で、傘を差している人は誰もいなかった。


 歩いていると、聞こえてくる蟬の鳴き声は以前にも増して賑やかになっているようだ。歩道脇の木に止まって、お腹を震わせながら鳴き叫んでいるミンミン蟬の姿も見て取れる。山のほうからは、カナカナやツクツクホウシの鳴き声が聞こえてくる。蟬の鳴き声からも、何となくだが、夏が終わりに近づき、秋が少しずつ近づいているように感じられる。


 オリンピックが終わったが、さて、世間では盆の準備が始まる。何事であっても、終わる時があり、同時に何かが始まる。これでいいのだと思いながらも、何だか時の過ぎるのがひどく早く感じられる。今朝の空は明るい。暑ぎることもなく、ジメジメとした湿気もない、気持ちのいい一日であることを祈る。


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