日々是好日 - Seize the Day

煩悩だらけで無力で、罪深い人間の戯言です。

一億総子供化社会!

 なぜだろうか、年末になるにつれて、ぼくが見たい番組が少なくなってきた。最近、テレビをつけては、すぐ消してしまうことが多い。テレビが疲れなくていいかとも思う。日常的にやっていた興味ある番組がほとんど「また来年」と言って消え、ひたすらつまらない番組がだらだらと4時間とか5時間とか流されているという印象だ。

 かつては年末になると、結構好きな番組があった。それに感動したこともあったし、夢中になったこともあった。これは簡単に言えば、ぼくの好みと世間の好みが一致しなくなったということなんだろう。

 ぼくは十代のころから、トーク番組、歌番組、馬鹿笑いする番組、それにアニメと漫画が嫌いだった。最近はそんな番組だらけになった感じがする。昔から変わらず、今も好きなのは、ドキュメント、ドラマ、スポーツ、クイズ、ニュース、それに渋い落語だ。そういうのが最近なくなっているのは残念だ。

 「『国民の民度以上の政治はない』と言われるが、テレビについても政治と同じことがいえそうな気がする」

 これは筑紫哲也のことばだ。実際そうだ。国民の知的レベルがさがっているのか、知的レベルの低い人がテレビに出て受けている。もちろん知的レベルの高い人たちが大勢テレビに登場しているのは認めるが、こんなおバカさんがと思う人も大勢出ている。

 CMもそうだ。競馬、競輪、オートレース、パチンコ、宝くじの宣伝が多すぎる。あんなCMがたくさん出てくるということは、国民の民度がそういうものを好んでいるということか?ギャンブル依存症の人が大勢いるということか、それでいいのかと不思議でならない。

 もう一つ気になるのは子供が楽しむようなゲームの宣伝、子供が喜ぶような縫いぐるみを登場させるCM、かわいい動物の番組、子供っぽいダンスやチャラチャラとしたドラマが増え続けている。コンビニで商品をツンツンする青年、玩具を集める大人、ゲームに夢中になる電車やバスの運転手、みな子供化した大人たちだ。

 日本国民の民度はどこまで下がるのか心配でならない。少子化で子どもは減っているが、代わりに大人たちが子供化している。一億総子供化社会は確実に近づいて来ているような気がする。

×

非ログインユーザーとして返信する