引きこもり生活!
引きこもり生活中、ぼくの眺める世界のほとんどは窓からの眺めだ。向かいの棟を見ると、軒の上にハトが数羽止まっていて、うろうろとしている。西の方を眺めると、遠くの町が少し光って見える。
各地の名所を訪れる人と比べたら、ぼくの世界は本当に狭い。遠くへ出かけたいと思っても、収入減とコロナを考えたら、出かけられない、この半年間、半径2キロの圏内で生活している。ぼくにとって、世界は本当に縮小してしまった。
だけど、これもけっして悪くはないと思っている。森の中ではないが、まるで隠遁生活をしているような気分になる。人里は遠くないが、まるで人里から離れたような生活をしている。これはもしかしたら理想的な生活なのかも知れない。
人里近くにいながら、人里とは隔離されたような生活。こんな生活に憧れたことがある。都会の真ん中にいながら、世間と離れた生活をしたいと望んだことがある。
今、仕事もない上に、家族や友達とも会えない生活を続けているが、大きな不安も不満もない。今ある現状をできるだけよいものにしたいと願っている。どんな状況であれ、それなりに受け入れて、それなりによいものにするのが上善だ。