アメリカはどうなったのか?
世界が一人の大統領令で大混乱している。世界中のイスラム教徒たちが差別されている。これは区別ではない。
そればかりではない。リビア、スーダン、ソマリア、イエメン、イラン、イラク、シリアの七か国からの入国を拒否している。アメリカには移民で成り立っている会社もある。それが、出張に出て、会社に戻れないということもあるという。スティーブ・ジョブズの父親も今回入国を拒否されているシリアからの移民だ。そもそも、アメリカは移民たちによって作られた国家だ。出自によって、人を一括りにしてはいけない。そんなことをしたら、ステレオタイプにほかならない。
すでにヘイト・クライムは実際に起こっているという。トランプ大統領が候補者として、有利になるにつれて、ヘイト・クライムは増加しているという。暴力だけではなく、イスラム系だというだけで、暴力的な言葉を投げかけられたという人たちも大勢いるという。
「悪い言論にも言論の自由がある」ということばを聞いたことがある。ヘイト・スピーチをする人にも自由はある。しかし、ヘイト・スピーチは人を傷つけるスピーチだ。トランプ大統領にも言論の自由はある。だが地位のある者の発言はヘイト・スピーチ以上に気を付けなければならない。差別や憎しみを増長させるような悪い言論に言論の自由はない。
人はみな平等だ。どこの国の人であるか、どこの出身であるかというだけで、その人たちを差別することも、傷つけることもしてもならない。人の価値は同等だ。誰も自由に発言する権利はあっても、人を傷つける権利も暴力を振るう権利もない。平等を尊重することは世界の標準だと思っていたが、今のアメリカにはその標準はない。前にも書いたが世界標準、世界常識が覆されかけている。
アメリカ大統領を世界中が、また、多くの人たちが批判している。まもなく日米首脳会議が行われるらしいが、安倍首相は自由と平等を失わせつつある差別者トランプ大統領を応援するのだろうか。安倍首相までが、世界の自由と平等を愛する人たちから批判されないことを祈っている。