歯車!
倦怠感って誰にもあるだろう!仕事にも人間関係にもうんざりするような気分。最近、どうもかつてのらひ鬱状態が始まったように思う。
学生時代は躁状態と鬱状態の繰り返しだった。誰とも話をしないで三日間部屋に閉じこもったこともあった。かと思えば、ずいぶん人付き合いのいいときもあった。
この波を克服することが二十代の最大の仕事だった。よくできたと思っている。だが、最近、再び、誰とも話したくないという気分になってきた。
人間嫌い、だが、これは結局自分嫌いなのだ。あれも嫌い、世の中の人間がみんな馬鹿みたいに見えたり、なんでこんな世の中なのだと八つ当たりしたいような気分。
嫌悪感の塊だ。人間なんて、今のようにしていては滅びるだけだ。周りの人間がすべて、自分だけのことを考えて行動しているように見える。その中で、ぼくは仲間はずれになる。
何しろ、ぼくは世間の好きなものが大体嫌いなのだ。ぼくの好む物に共感してくれる友人はいない。ぼくは何だか地球上で一人異邦人になったような気分になる。
しかし、これは単なる自己中心的な考えなのだとわかっている。誰も彼もがこういう気分になるときがある。そんなときは、世の中の歯車に徹すればいいと思う。
社会の中のはげしい変化の中で、ぼくはぼく自身を貫いて、世の中を動かす小さな歯車になる。
世界はいろいろな種類の小さな歯車が回ることで、微妙なバランスを保っている。だが、すべてが同じような歯車ではない。ぼくはぼくらしく生きればいい。そうすれば、このささやかな生もそれなりに意味ある歯車になるに違いない。