期待しすぎないこと!
人が何かをしてくれることを期待する気持ち、
人が変わってくれることを期待する気持ち、
人が自分の思うようにしてくれることを期待する気持ち。
それらが強すぎたら、期待外れの結果に終わった時、
落胆し、ひいては怒りに似た気持ちを抱く。
こうした期待は最初から持たないほうがいい。
これまで何回失敗してきたことだろうか。
母は物忘れがだんだんひどくなっていく。
何度も言ったじゃないかと怒鳴ることもある。
人が自分の期待するように変わってほしいという願いは
ここではほとんど意味がない。
ほんの数分前に言ったことも、
ほんの数分前に聞いたことも、
ほんの数分前に食べたものも
ほんの数分前に見たもの、感じたことも、
行ったところも、話したことも
どんどんと忘れていく。
人に何かを期待してはいけない。
母に幸せになってほしい、幸せだと言わせたい。
だが、これも自己の願望だ。
何もかもが期待通りにいかない時、
人は焦りもし、怒りもする。
だが、自分の思い通りにいくことは現実において少ない。
人に教える場合もそうだ。
もちろん、老人の場合とは違う。
これから伸びようとする学生たちの場合は、
期待に応えて伸びる場合も多い。
それでも、期待通りに伸びる学生は多くない。
無理に変えようと思ってはいけない。
期待しすぎないこと。
人の性格なんてそう簡単に変わらない。
勉強嫌いが勉強好きに変わるなんて、
ほんの一握りの事例に過ぎない。
何事も期待しすぎないことが肝要だ。