黒猫!
雀が飛び交う中、足音を忍ばせ、草むらに潜む黒猫。
何をしているのかとじっと見ていたら、目が合う。
何を考えているのか、ずっとこちらを見続け、カメラを向けても、目をそむけない。
何が言いたいのか、「俺は雀を狙っているんだ。じゃまするな!」と言わんばかりに、
瞬きもせず、大きな目でこっちを見続ける。
ふと思う、猫の世界。
仕事に追われて、どたばたすることもない。
あせることもない。
周囲との関係に疲れることもない。
頭下げて詫びることもない。
媚びることもない。
いや、もしかしたら、異性にあるいは人に媚びる猫がいるかもしれない。
こいつの世界も案外、大変かもしれない。
目の前にいる黒猫の世界とぼくの世界と、少しは接点ができたかな!
何となくそう思う。