方言「そやろ」
方言は味があっていい。学生のころ、いろいろな地方から来た人たちがいて、彼等と会話するのは楽しかった。マージャンをしていた時のことだ。
山梨出身の男が、「これ当たりずら!」と言い、
群馬出身の男が、「そうだんべ!」と言い、
千葉出身の男が、「そうだっぺ!」と言い、
福岡出身の男が、「そやろ!」と言い、
大阪出身の男が、「そやそや!」と言い、
広島出身の男が、「そうじゃろ!」と言う。
「だ」「や」「じゃ」は「である」の音変化だと言われている。とすると、「じゃろ」「やろ」は、「であろう」の変化と言える。だが、古語に「やらん」がある。この古語の変化とも考えられる。
「ずら」は古語「むずらむ」の変化したもの。意味は「だろう」。
「だんべ」は関東北部(群馬県、埼玉県、千葉県北部)で使われる方言、「だっぺ」は茨城県、千葉県の方言のようだ。「だ」は「である」、「べ」「ぺ」は古語「べし」の変化したものだと思われる。意味は「だろう」「であるにちがいない」。