プーチン大統領!
朝日新聞の今日の天声人語に、ロシア人のしたたかさのことが書かれてあった。ロシア人はつらいときに泣いても、同情されないことを知っているから、どんなにつらくても泣かないという。
このコラムを読んで思い出したのは、どこかの県議が不正をして、テレビカメラの前で大泣きした動画だ。世界中に日本人のみっともない姿をさらした動画だった。日本人の一人として本当に恥ずかしいと思った。
こんな幼児的な大人が県会議員になる時代なのかと当時は思ったが、今日は、ロシア人なら、こんなことはあり得ないのだろうと思いながら、あの記者会見のことを思い出した。あれは演技だったのだと思っていたが、もしかしたら、本当に幼児的に泣いていたのかもしれないなどと、少し疑問も感じた。
「泣きたいときは泣かない」ということは必要だろう。困った時も同様だろう。それが大人なんだろうと思いながら、さらに今日はロシアのプーチン大統領のニュースを見て、この人は笑っていても、心の中では決して笑っていないような気がした。
北方四島は簡単には戻らない。プーチン大統領はしたたかだ。決して泣くこともないし
、困った顔もしない。そして、常に自らの利益、あるいは国家の利益を優先させる。今回の会談で、日本の利益はどうなったのだろうか。かつてどさくさ紛れに奪われた四島は完全にロシアの領土になってしまったような気がする。
さて、日本人としてはどう考えればいいのだろうか?北方四島が戻らないのなら、何とか相手の利益を尊重しながら、日本人の心も大事にするしかないのだろうか。そうすると、今回、安倍首相がプーチン大統領と平和条約へ向けた第一歩として、四島で経済活動を進める交渉を開始することに合意したというのは仕方のない一歩だったのかもしれないと少し納得した。
年寄りをいじめたいのか、年金を下げるという法律、また、カジノを認める法律など気に入らないことが多いが、だが四島を取り戻すための小さな一歩を進めたことは評価されてしかるべきなのかもしれない。しかし、大事なのはこれからだと思う。本当の第一歩にするには、まだまだだ。経済協力を足場に、日本人が四島において経済的地盤を築き、それを定着させる必要がある。