ミレニアル世代！Millennium Generationということばがあるそう。千年という意味のミレニアム(millenium)の派生語だそうだ。意味は新千年紀世代ということだ。具体的には、21世紀になってから成人になる人、あるいは1980年から2003年までに生まれた世代だ。年齢的には13歳から36歳までの少年あるいは青年たちだ。この世代の人たちは、子供のころからパソコンや携帯電話に親しみ、９０％以上の人がパソコン、スマホなどを持っていて、友人とのつながりだとか帰属主義的な傾向があるという。

　アメリカではこの世代が非常に困窮しているという。学生ローンの返済に苦しみ、仕事は低賃金で、生活苦に落ち込んでいる。その彼らが今行われている大統領選挙で、どちらに投票するかが注目されている。一握りの特権階級だけが潤い、若者たちの多くが苦しい生活を強いられている。アメリカンドリームなんて信じられないというその彼らがどうするかというのだ。

　アメリカ大統領選挙のキーワードはミレニアル世代の問題だけではない。非正規労働者たちの不満や、移民たちへの不満という問題もある。特に移民問題は世界に影響を与えかねない。というのは移民国家であるアメリカで、今移民排斥を唱えるドナルド・トランプ氏が過激な発言をしていて、世界でその意見に共感する人たちが大勢いるということだ。

　ヨーロッパでも移民問題は特に重要な問題だ。トランプ氏の発言が移民を排斥しようとする人たちを勇気づけている。ふと思い出すのはヒトラーだ。ユダヤ人を大量虐殺したヒトラー。移民を憎むアメリカ人たち。日本でヘイトスピーチをする人たち。ヨーロッパで移民を排斥しようとする人たち、その波が21世紀のヒトラーを生み出すのではないかと心配だ。

　いずれにしても、明日の午後には結果が出る。いったいどうなるのか。過激な発言を繰り返すドナルド・トランプ氏、これまでの路線を引き継ごうとするヒラリー・クリントン氏、どちらになるのか、興味津々だ。