山といえば!
「人間至る所青山あり」
どこでも自分の骨を埋める場所はどこにでもあるのだ。死に場所はどこであってもいい。もちろん、自分の生まれた土地がいいのはわかる。だが、ぼくの場合、生まれた場所が何市なのかもあいまいだ。そして、その土地が今どうなっているのかもよくわからない。
また一歳の年、移転してから中学生までほぼ13年間過ごした場所。そこは戻りたいところでもない。高校生以来数十年、転々としている。3ヶ月から6年の間隔で、移動し続けている。根無し草だ。青春時代を過ごした場所へもう一度行ってみたいなどとも思わない。これから先、どこで生活しているかもわからない。
どこで骨を埋めてもかまわないと思っている。「人生山あり谷あり」。これまでの人生、谷ばかりだったような気もしているが、それもいい。今住んでいる場所からは丹沢、大山、富士山が見える。それらを見ながら、しみじみ思う。「至る所青山あり」だ。