日々是好日 - Seize the Day

煩悩だらけで無力で、罪深い人間の戯言です。

太陽公園


 雨の日が続いているが、その雨が止んで、太陽が見えていたので、バラ園のある横浜市青葉区にある太陽公園まで行ってみた。バラはもう、ずいぶんと散っていた。とはいえ、赤やピンクや黄色の薔薇がまだいろいろ咲いていた。それにシランなども咲いていて、目を楽しませてくれた。


 ただ、帰る時、急に大雨になった。持っていた小さい傘を差したのだが、風もかなり強くて、傘が裏返ってしまうほどだった。何度も飛ばされそうになりながら、家に帰り着いた。毎日、こんな天気が続いているというのに、まだ梅雨入りしていないのが不思議に思えるほどだ。


 ところで、パンデミックの緊急事態宣言は今月末までの予定だそうだが、ニュースによると、もしかしたら、また延長されるかもしれないらしい。また、別のニュースによると、IOCの委員長が、緊急事態宣言下であってもオリンピックは開催すると言っているそうだ。


 今年の五月は異常だ。空はどんよりして、毎日、ジメジメしている。オリンピックが開かれる七月はどうなるのだろうか。コロナの緊急事態と異常な暑さの中でオリンピックが開かれるのではないか。ちょっと心配しながらも、これが杞憂に終わることを願っている。


五月、小満、サツキ!


 我が家の近く、五月を彩るサツキが今盛りだ。出かける度に、あたり一面に咲き乱れる奥深い色合いの赤い色に圧倒される。母はこれを見る度に、ツツジがいっぱい咲いていると言うが、四月に咲いていたツツジを見ると、もうすでに枯れ落ちている。


 「これはサツキだよ」とぼくは話しているが、サツキは単に五月(皐月、サツキ)に咲くツツジということで、「サツキツツジ」と言うらしいので、「ツツジだ!」という母も、間違ってはいない。


 さて、21日は旧暦四月十日、二十四節気の小満だ。万物が成長する陽気で満ちるころだとそうだ。だが、この日ごろ、雨続きで、期待するような五月はなかなか訪れない。そう言えば、萩原朔太郎の詩に「五月の貴公子」というのがあるが、イメージされる五月はすでに通り過ぎてしまったかのように思われる。


若草の上をあるいてゐるとき、

わたしの靴は白い足あとをのこしてゆく、

ほそいすてつきの銀が草でみがかれ、

まるめてぬいだ手ぶくろが宙でおどつて居る、

ああすつぱりといつさいの憂愁をなげだして、

わたしは柔和の羊になりたい、

しつとりとした貴女のくびに手をかけて、

あたらしいあやめおしろいのにほひをかいで居たい、

若くさの上をあるいてゐるとき、

わたしは五月の貴公子である。


 (萩原朔太郎『月に吠える』「五月の貴公子」)


 爽やかなはずの五月なのに、梅雨入りしそうな天気が続いて、その上、コロナの緊急事態宣言がさらに延長されそうだという。ますます鬱陶しい限りだが、同時に、明るい話題であるオリンピックも近づいている。オリンピック開催となれば、緊急事態宣言は解除されるだろうが、それでも、感染者数がなかなか減らない東京で、IOCは本気で開催するつもりなのだろうか。天気だけでなく、何もかもが奇妙なことになりそうな2021年だ。


ユリの花


 緑の多い公園、草原があって、そこにはシロツメクサがいっぱい咲いている。
 ふと、母が「きれい!」と指さす方向を見ると、とても目立つ鮮やかなオレンジ色の花が咲いていた。
 ユリの花であることは間違いない。グーグルレンズで調べると、まず、「オニユリ」が出てきた。次の候補は「スカシユリ」。
 オニユリの印象とはだいぶん違う。スカシユリのほうが当たっていそうだ。  
 それにしても、夏の花だと思っていたユリの花がもう見られるのかと少し驚かされた。
 真夏の前にあるのは梅雨。関東地方の梅雨はこれからだが、梅雨の花と言えば、紫陽花、紫陽花もそろそろ咲き始めている。とはいえ、ほんの一部だ。何となくだが、花たちも勘違いして咲き始めているようなこともあるのだろうか。今はまだ5月中旬なんだけど、何となく季節がわからなくなりそうだ。


蝶々!


 ヒナギクの花だろうか、白い蝶々が止まって、蜜を吸っていた。蝶々を撮影しようとしても、いつもひらひらと飛んで行ってしまう。逃げられないうちにと急いでカメラを取り出してシャッターを押したら、ちょっと呆けた写真になっていた。それでも、いつもよりましなほうだ。それに白い蝶々とくれば、5月らしくてさらにいい。


 ところで、梅雨入りはまだ宣言されないが、この数日雨続きだ。五月らしくない日が続いている。散歩も雨が降っていたら、行く気がしないが、二、三日に一度は、雨の止み間を見付けて、買い物がてら、近くの公園を歩いている。そうして、緑の中に、ヒナギクやシロツメクサなどの白い花が点々と咲いている様子は気持ちがいい。 


 コロナウィルスはなかなか落ち着きそうにない。時々、友人や遠くの家族から電話があるが、その中で、お互いに言うことは、「コロナが落ち着いたら、会おう!」だ。だが、それが、いつになることやら、ずいぶん、遠い先のことのような気がしてきた。


 政府はオリンピック開催のため、緊急事態宣言を延ばして、引き締めをすることで、オリンピックを開催しようとしているように見える。オリンピックさえ開催されれば、落ち込んだ経済も少しは回復すると見ているのではないだろうか。


 だが、解除しようがしまいが、7月から8月あたりに、変異ウィルスによる感染者数がさらに増えるのではないだろうかという人もいる。そうなったら、オリンピック開催どころではないように思うのだが、果たしてどうなることだろうか。


 世間では、オリンピック開催に反対する人が多いらしいが、開催の可否を決めるのは国際オリンピック委員会(IOC)だ。日本と世界の状況を見て、判断するだろう。庶民の自分としては、ただ、十分な感染予防をして、近所を散歩しながら、花や鳥を眺め、蝶々のように、花の番地を尋ねて歩くほかない。
 

赤い実


小川を覗くと、


水面に向かって伸びた木の枝の中に


見える小さな赤い点々、


写して、大きくしてみたら、


トゲがいっぱいついた実、


何の実かというのも気になるが、 


それより、トゲが気になった。


鳥はこの実を啄むのだろうか?