日々是好日 - Seize the Day

煩悩だらけで無力で、罪深い人間の戯言です。

梅雨の肌寒い日々!

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もう7月後半だが梅雨はまだ明けそうにない。

七月には似合わない肌寒い日々が続いている。

里山を歩けば緑の木々から蝉時雨が降り注ぐ。

蟬の声は夏らしいけれど、夏はまだまだ遠い。


七月の花(3)木槿


 用事があって、久しぶりにバスに乗って町に出た。バス停まで行く道ばたで、毎年見かける木槿が目一杯花を広げていた。紫がかった白い花、中央には赤い色、突き出した花蕊、何とも美しく、艶やかな姿だ。

 中の一輪に蜜を吸っているらしい虫のようなものが見えた。少し花びらを揺すってみたが、そいつは動かない。もう一度揺すると、少し動いた。生きている。ただ、いつまで経っても同じ姿勢だ

 これをじっと見ているぼくは暇人だ。だが、今だからできる行為かもしれない。バスが来るまで5分か6分はある。しばらく見つめていた。やっぱり動かない。

 結局、どうなっているのかわからないままバス停に向かった。この虫が何であって、何をしていたのかよくわからないが、もしかしたら、蜜を吸いながら寝てしまったのしれない。


鬼が出るか蛇が出るか!

 ぼくは12年前、ここへ引っ越して以来、新幹線に乗っていない。9年前に法事で九州へ行って以来、飛行機にも乗っていない。この12年間、旅館もホテルも利用していない。三月以来、電車もバスも必要な時以外乗っていないし、料理店にも入っていない。今更、GoToキャンペーンと言われてもどこかへ行こうとは思わない。

 ただ、沈静化した日本経済の活性化を考えれば、人々が移動したり、旅先で食事したりすることは必要なことだろう。それに、旅館やホテル、旅行代理店はこのキャンペーンを大いに歓迎していることだろう。また、これをチャンスと思って、高い旅館に行こうとする人も大勢いるだろう。

 しかし、東京都には今第二波が来ていると言う専門家もいる。今の状況じゃ、東京からどこかへ行こうなんて考えられないという人も、また、東京から旅行に来て欲しくないという地方の人も多いだろう。旅館やホテルは、感染予防対策を十二分に準備して迎えるだろう。だが、それでも心配する気持ちは拭えないだろう。

 ふと、思うことがある。政府は、GoToキャンペーンの結果、クラスターが発生しても、それを仕方ないと考えているのだろうか。その場合でも乗り切る自信があるのだろうか。いや、もしかしたら、「鬼が出るか蛇が出るか」というような実験でもするつもりなのだろうか。これで、もし、本当にクラスターが発生し、死者でも出たら、このキャンペーンは絶対に許されるものではないだろう。

灰色の空に浮かぶ赤紅葉!


この数週間、空は毎日灰色だ。きのう、散歩中に見かけたいつもの赤紅葉もどんよりとしている。世界は何もかもが灰色に染まっているようだ。真夏の海のはじけるような明るさも、お祭りのはじける笑顔も見えない。微笑んだところで笑顔はマスクに隠れて見えやしない。


七月の花(2)


 梅雨はまだ明けない。今年は長いような気がする。

 今日7月14日は旧暦で言うと、5月24日、まだ「皐月」だ。旧暦の「水無月」は来週21日から。「水無月」と言えば、水のない月と思われ勝ちだが、辞書によると、実際は田に水を注ぎ入れる時期、つまり「水の月」ということらしい。

 例年によると、旧暦水無月はだいたい7月下旬で、梅雨が終わり、実際に雨の降らない水のない蒸し暑い、真夏になるころだ。水無月まで後一週間だ。梅雨にはうんざりだが、真夏も嫌だと思う人が多いことだろう。

 何はともあれ、それぞれの季節ごとに、花鳥風月だけでなく、雨も含めて、その季節らしさを楽しみたいと思う。ただ、あまり遠くに出かけられないのは残念だ。せめて、近くの路地や公園に咲いている色とりどりの花を愛でながら、歩きたい。