日々是好日 - Seize the Day

煩悩だらけで無力で、罪深い人間の戯言です。

都鳥

 名にし負はばいざ言問はむ都鳥

 わが思ふ人はありやなしやと


 伊勢物語の「東下り」と古今集にある在原業平(825〜880年)の歌だ。

 上野の不忍池で見た「ユリカモメ」の別名は「都鳥」だ。

 上の和歌は在原業平が東国に移動中、隅田川で見た鳥の名を「都鳥」だと聞いて、作ったものだという。

 名前に「都」とあるなら、都(京都)のことを知っているだろう。だから、さあ尋ねよう。京の都にいる私の恋しく思う人は無事であるかどうかと。

 この「言問はむ」から、江戸時代末期に向島に「言問団子(ことといだんご)」の店ができて、今も営業しているようだ。

 詳しいことはよくわからないが、それが由来となって、関東大震災のあと、浅草から向島にかけられた橋が「言問橋」。

 そして、この「言問橋」から、山手線、常磐線、京浜東北線の鶯谷駅の北に架かる跨線橋である「寛永寺橋」までの通りを「言問通り」という。


夜上野


 年の暮れようとする時期、アメ横は買い物客で賑わう。日も暮れるころ、友人と二人、アメ横周辺をぶらぶら歩き回って、生ビール一杯199円という看板が目に入り、ふらりと店に入った。

 ビルの6階から、暗くなっていく上野駅あたりを眺める。いそいそと横断歩道を歩く人たちを見ていると、みんなが二次元世界にいるように見える。

 隣で忘年会をしているらしい団体の酔客たちが馬鹿騒ぎしている。ぼくも若いころ、こんなふうに騒いでいたのを思い出す。

 この夜は、ぼくたちも忘年会ではあるが、喧騒をよそに、二人だけでしみじみと話しながら、ゆったりとした気分で酒を味わう。


ユリカモメ


上野不忍池のユリカモメ。一見、愛らしい鳥だが、けっこう獰猛なところもあると聞いている。何でもそうだが、見かけだけで判断はできぬものだ。


上野公園


 土曜日の上野公園、ゴッホ展だろうか、行列ができていた。かなり長い行列打が、最後尾のところに、待ち時間40分と書かれた看板を持って持って立っていた。

 さて、ぼくは冬に咲く花を見に来たのだった。行列がぐるりと囲んでいる中に、可愛らしい10月桜が咲いていた。花びらが小さすぎぎて、焦点がなかなか合わず、ピンぼけになってしまった。

 国立西洋美術館は閉まっていた。外国人観光客の家族が、門の前で、とても残念そうな顔をしていた。門の外から地獄の門を撮影した。

 その他、正岡子規野球場、清水観音堂ななども外国人たちがいっぱいで、みな、写真を取りまくっていた。


28日の渋谷駅前、忠犬ハチ公像


 28日は友人と会うため東京へ行ってきた。歩数は2万歩。

 歩数も久しぶりの数値を出したが、撮った写真の枚数もかなりのものになった。

 画像を修正したり、選んだりするのに時間がかかる。

 それにしても、渋谷駅前は相変わらず外国人がいっぱいいる。