日々是好日 - Seize the Day

煩悩だらけで無力で、罪深い人間の戯言です。

池のほとりの桜


 桜はどこで見ても美しいが、やはり、川や、池のほとりで見たほうが、何となく艶やかに感じられる。


 川崎市にあるこの池は、毎年のように訪れている。今年もやっぱりきれいに咲いていた。だが、母は、こんなにきれいな桜は初めて見たと言って、感激していた。


 母は、テレビで、同じドラマを、何回見ても忘れていて、ワクワクしながら見ている。桜も同じ、毎年のように同じ場所で見て、初めて見たと言って感激する。


 家に帰って、今日はどこへ行ったか聞いても、もう忘れている。こんな時は、認知症もいいものだと妙に納得してしまう。



鴨の春


 東京都町田市と、川崎市、横浜市の三市の境に位置する鶴見川の水車橋に行った。橋から川を見下ろすと、数え切れないほどの鴨たちが集まっていた。
 大きな鴨たちのそばには、頭だけが大きくて体の小さい子供の鴨がたくさんいて、右へ左へとせわしく動き回っていた。
 こんな鴨の群の長閑な風景を眺めていると、平和を感じるのだが、ウクライナのことを思うと、憂鬱な気分も残る。
 それでも、今こうしていられることの平和を素直に喜ぶべきなのだろうか。


シモクレン


団地の中には、コブシもあれば、ハクモクレンもある。
どの花も好きだが、紫色のモクレンの高貴な雰囲気には叶わない。
咲いている場所はわかっている。
行ってみれば、やはり美しい。
その美しさは、芍薬も百合もボタンも叶わないように思う。


春爛漫


 団地の中には、至る所に桜の木がある。28日を過ぎると、ソメイヨシノは一気に満開になった。サクラの種類については、よくわからないが、いろいろなサクラがあるようだ。白っぽいのもあれば、薄いピンク、濃いピンクのもある。また、早く咲くのもあれば、遅れて咲くのもある。


 団地の中をあちこち歩いていると、サクラ以外にも、ナノハナ、ヤブツバキ、コブシ、シモクレン、ハクモクレン、シバザクラ、ユキヤナギ、レンギョウ、チューリップなど、色とりどりの花が咲いている。


 今、我が町は春爛漫の時を迎えている。世界中、すべての国で、花を楽しめる平和な日が来ることを祈りたい。それから、マスクをはずして、人々の笑顔が見られる日が早く来ることも望みたい。


<シモクレン>

<ユキヤナギ>

<シバザクラ>

<ナノハナとチューリップ>

<ヤブツバキ>

麻生川の桜


少し遠出して、川崎市麻生川の桜を見に行った。
宴会をする人はいない。
みんな歩きながら桜を鑑賞している。
川面に映る桜もいい。
何もかもがいい。
母はその美しさに感動していたが、
帰ってからどこへ行ったか聞くと、もう忘れている。
それでもかまわない。
一瞬の感動こそ、桜の楽しみだ。
ただ、心には一抹の悲しみが残る。
こんな感動も味わえないウクライナの人の悲しみがある。
世界中の人が春を楽しめる事を願っている。