日々是好日 - Seize the Day

煩悩だらけで無力で、罪深い人間の戯言です。

カワウ!


 団地の商店街のすぐ横を流れる小さな川で、あまり見かけぬ黒い水鳥が水面に顔を出したかと思うと、また、すぐに頭から潜り、しばらく姿を見せない。ふいに、少し離れたところで、水面に頭を出す。

 どうやら、あちこちと餌を漁っているようなのだが、潜った後、どこから顔を出すかわからず、波紋を追いかけながら、写真を撮っていたら、どんどん遠くまで行ってしまった。

 どうやら、食いぶちがなかなか見つけられず、困っているようだ。それで、手当たり次第、あちこち潜ってみているようだ。

 何だか、今、仕事を探している自分のように見えて、ふと、愛着を感じた。そう思うと、紅を差したような頬が愛くるしく感じられるものだ。


カフェテラス


 喫茶店の外にあるカフェテラスが好きだ。店内の窮屈な中より、開放感のある外の空間で飲むほうが気分がいい。通りを歩く人たちを眺めながら、世間ウォッチャーをするような感覚が好きなんだと思う。テレビドラマや映画の中のワンシーンのような気分になれるのだろうか。


 そんな体験をしたことが何回かある。ずっと以前に住んでいた九州の福岡で、十数年前に住んでいた中国の珠海で、そして、つい最近、何気なく訪れた渋谷や新宿の珈琲店で、コーヒーを飲みながら、通る人たちを眺めていた。そんな経験が少ない分、記憶にしっかりと留まっている。


 その記憶の中の気分は、決して華やいだものではない。気分が滅入っている時とか、人間関係に疲れている時とか、何となくしっとりとした気分というか、ほとんどセンチメンタルな気分だ。記憶の中の自分はいつも一人でコーヒーを飲んでいる。


 コロナ禍の中、カフェテラスでコーヒーを飲む人は増えていそうなのだが、この写真の店のカフェテラスには誰もいない。店内は満席のようだった。ここでコーヒーでも飲みながら少し休憩したい気分だったが、一緒に歩いていた母にはそんな趣味がないので、しかたなく写真だけ撮って素通りした。


ノアザミ


 ノアザミの花を見付けた。数年前まではアザミと紫ツメクサの区別がつかなかったのだが、違いが少しわかるようになってきてから、いつも、このノアザミを探している。
 滅多に見付けられないノアザミが、見付かった時はそれなりにうれしいものだ。今のところ、近くで、アザミの花が咲く場所を一カ所だけ知っているのだが、そこは、まだ咲いていない。もしかしたら、もう枯れてしまったのかも知れない。
 そう思って残念に思っていたところ、先日、ちょっと遠い所まで歩いて言って見付けたのが上の花だ。この場所を忘れないようにしようと思っているのだが、さて、いつまで覚えていられることやら、少し不安だ。

キンシバイ


 昨日撮った花の写真だが、これはキンシバイだと思った。一応、グーグルレンズで確かめた。すると、第一候補にビヨウヤナギ、第二候補にキンシバイが表示される。紛らわしい。


 毎晩、昼に撮った写真の中からお気に入りをブログに載せようと思って、この花は何かと考え、グーグルレンズや花の図鑑で調べている。それもまた、一つの楽しみだが、なかなかはっきりしないことが多い。


 自分は若い頃、花に関心がなかった。コロナ以前はとにかく、無知だった。それが、コロナのおかげで、散歩が増え、知識も少しは増えた。ただ、一年前に覚えた名前なのに、忘れていることが多い。繰り返し、忘れてはまた覚えている。


 これもよしとしよう。何しろ、子どものころから、物覚えは悪かった。一つのことを覚えるのに、他の子どもの数倍の時間がかかっていたのだから、仕方ない。そして、覚えるのに時間がかかる分、人生の楽しみの多い。


公園の椋鳥!


 しばらく、大雨が続いていたが、この二日間は雨も降らず、いい天気だった。日曜日は、久しぶりに、大山や富士山を遠くに望むことが出来た。気温は25度前後で、半袖姿の人たちがたくさん歩いていた。すでに、夏らしい光景だ。


 遠くまで歩くこともしないで、ここ数日、買い物がてら、近所を散歩している。公園をいくつか巡ると、見慣れた光景ではあるが、それなりにおもしろい。次第に濃くなる緑や、色づく青い紫陽花など、他にもカラフルなアヤメやユリが見られるのはいいものだ。


 公園では、平日なら夕方からだが、日曜日には、昼間から、元気よく遊ぶ子供達の姿が見られる。お父さんといっしょに遊具で遊ぶ幼い子どもたち、また、雨が上がった後でも、泥だらけになって、サッカーボールを蹴ったり、追いかけたりしている小学生も数人いる。頼もしい限りだ。


 また、草むらでは、椋鳥があちこち動き回りながら、植物の実か種を、または、虫でも啄んでいるようだ。二羽が追いかけっこしているような様子や、仲良く並んでいる姿も見られる。のどかな公園の光景はけっこう見ていて飽きない。