日々是好日 - Seize the Day

煩悩だらけで無力で、罪深い人間の戯言です。

不思議なこと(3)

 わたしは、テレビで散歩番組を見るのが好きだ。だが、最近の散歩番組は何だか気に入らない。土曜日の「ぶらり途中下車の旅」を見ていると、中央線のある駅で降りて、すぐ店に入り、高くておいしいものを食べている。次の駅でも、また高くておいしいものを食べている。画面に映るのは駅と店ばかり。私はそんな高い店には入りたくない。午後からの散歩番組では、最低1800円というウナギの店に入って、ウナギを食べて幸せだと言っていたりする。わたしにはそんな贅沢をする金はない。それでも、そういう番組が作られるということは、やはり、そういうのを好む人たち、つまりわたしとは違う人が世間には多いのだろうかと不思議でならない。

 わたしは毎日、食事を作っているが、最近牛肉を買ったことがない。牛肉はあまりに高すぎる。豚肉か鶏肉を買うが、それでも百グラム百円前後のものしか買わない。百円以上のものは目に入っても、素通りだ。野菜を買うときも、もやしはいつも一袋19円のものを買う。うどんやヤキソバも好きだが、一玉30円以下を探して買っている。ウィスキーは百ミリリットル百円前後のものしか買わない。高級ウィスキーは飲んだことはあっても、それは人にごちそうになったときだけだ。


 黒田総裁が物価を2%上げると公約して数年になる。だが、まだ2%上がっていないという。収入が下がり、税金が上がり、節約生活をしなければならない状況で、高いものはとにかく避けて通るほかない。スーパーでは安い品物の棚はいつ見ても売れている。時々、その棚だけが空っぽのこともある。やはり、世間の多くの人が安いものを探しているのだと思う。生活が安心できなければ、誰もが安いものを志向する。そして、スーパーでも安いものを売ろうとする。安売り競争が続いている。ありがたいことだ。それでも黒田総裁は物価をあげたがっている。不思議だ。


 もう一つ不思議なのが、東京オリンピックの工事関係だ。当初、工事費の見積もりが数億円だったのが数十億円に上がっているという。材料費などが十倍も上がっているということだろうか。物価上昇率は2%どころではない。考えられないことだが、誰かがぼろもうけしているということだろう。今の政府がやっていることは、庶民を苦しめ、金持を優遇しているということか。物価とは本当に不思議なものだ。

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