人生なんて!
人生なんて、大したものじゃない。そんなに大騒ぎするほどのものじゃない。鳥や花や虫が生まれて精一杯生きて、死んでいくのと大差ない。特別な命なんてない。
ぼくの大好きな詩人の命も有名な政治家の命も、世界の偉人の命も、家族の命もみんな、ぼくやあなたの命と同じ価値。特別な命ではない。
誰もが自分は特別な存在だと思いたがる。だけど、あなたの命もあなたの大好きな芸能人も、たいしたものではなくて、同時に同じく貴重なものだ。尊敬する歴史上の人物の命もそんなに特別なものじゃない。歴史の教科書が特別なものにしているだけさ。
みんな、精一杯咲いて散ってゆく花びらと、大差ないんだ。ぼくらはただ、精一杯生きて、精一杯輝こうと努めればそれだけで生きている価値があるんだ。
戦争で亡くなった人たちのことを思う。彼らも精一杯の人生を生きた。無駄と思える死を迎えた人もいた。それでも、みんなの魂は等しく貴い。
ぼくの祖父母も訳のわからない時代を生きた。そして、父も不条理のなかで生きた。自殺した親友も精一杯生きてきた。
ぼくは彼らを、そして、今、死にたいと言いながら、生きている母を、また、悩み苦しみながら、一生懸命生きている人たちを応援したい。
人生なんて、そんなに重要なものだなんて思わなくていい。つまらないものだけど、自分らしく精一杯生きていれば、それだけで十分なんだ。