シラン!
バスや電車に乗って遠くへ出かけられないのでそれでも近所を歩いて、自然を観察している。見付けられるものは限られているが、よくよく見ればけっこう楽しいものだ。
数年前にどこかの公園で見付けた花に、「シラン」というのがある。名札を見て、どういうことだと思った。
西の方言で、「しらん」といえば、「知らない」という意味だ。この花の名前は何?と聞いたら、「知らん」とそっけない返事が返ってきたような気分になる。
図鑑などを見て、「紫蘭」という花だと知った。「蘭」は好きな花だが、高貴な紫の蘭となればさらにいい。もう一度出会いたい女性を思わせる。その紫蘭が団地内で見られる。これは小さな幸せだ。