日々是好日 - Seize the Day

煩悩だらけで無力で、罪深い人間の戯言です。

名月に思うこと!

 中秋の名月と言っても、少し欠けている。月を見れば、真っ先に思いつくのは阿倍仲麻呂が遣唐使として唐の国にいて故郷を思った歌。


 天野原ふりさけ見れば春日なる三笠の山に出でし月かも


 月は、遠くにいる人のことを懐かしく思い出させる。同じ月を見ているのだろうかと。わたしの場合、今中国にいる友人たちも同じ月を眺めているだろうかと懐かしく思う。


 また、もう一つ思いつくのは、小林一茶の俳句。


 名月を取ってくれろと泣く子かな


 子供の無邪気な心を詠んだものか。月を取ると言えば、わたしは写真に撮ったのだが、笑い話の世界には本当に月を取ろうとする馬鹿な子供の話がある。息子が一生懸命に月を取ろうとして、箒を伸ばしている。それを見た兄貴が「馬鹿野郎、そんなので月が取れるか。これで取るんだ」と言って、物干しざおを持ってくる。それを見た父親が「馬鹿野郎、ここから月が取れるわけないだろう。二階に行け」と言ったという。


 馬鹿も三人くらいなら、ユーモアになる。だが、馬鹿が大勢いると、もう恐ろしい。政治家たちの中には領収書を偽造し、それを当たり前だと思っているらしい人が大勢いるようだ。自分の利益ばかりを追求し、庶民の暮らしなど見向きもせず、口だけは、公明正大な政治家ぶって、いいことばかり言う。これこそ集団の大馬鹿だ。


 もっと恐ろしいのは権力を握った馬鹿者。世界から批判されても、国民が飢えても、お構いなく、ミサイルと核兵器の開発にエネルギーを費やし、尊敬されていると勘違いしている大バカ者だ。


 かく言う自分も愚かで馬鹿な人間で、死ななきゃ治らないのかもしれないが、せめて、治す努力だけは続けたいと思う。

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