日曜日、母と散歩に出たのだが、カメラを忘れて行った。
横浜市青葉区の元石川町あたりを歩いていて、山の方へ上る道があって、家族連れがにこにことしながら、下りてくる。何があるのだろうかと好奇心が出て来て、母と二人急な坂を上ってみた。高台になっていて、ずっと向こうまで美しが丘の町が見下ろせた。
道の途中には花々が咲いていて、道ばたに、「シェア畑」と書かれた看板があった。家族で農園を借りて、野菜や花を育てるということだろう。
家族で、貸し農園で農作業にいそしむ人たちの笑顔が、こちらの気分も穏やかにしてくれる。写真はデジカメでなく、スマホで撮ったのだが、やはり、どうもピンボケのものが多い。
このところ、仕事がなく、ただ毎日、母といっしょに、テレビを見て、時には、近くを散歩し、近くの店で買い物をしている。
散歩していると、早咲きの桜や、白梅や紅梅を見ることができる。
3月1日は暖かいと言うより、ちょっと暑かった。やはり異常気象ということだろうか。
天気もぼけているが、母のぼけもひどい。カレーピラフを食べながら、これは何の味と聞く。焼売を食べながら、これは焼売じゃないでしょと言う。
散歩中、バス停を見て、少し過ぎたところで、「あら、こんなところをバスが走っている!」と驚く。数分前のことを覚えていない母だ。
浄土真宗の開祖、親鸞上人。『歎異抄』の「善人なおもて往生をとぐ、況んや悪人をや」という上人のことばが思い出される。
ふと、親鸞聖人の偉大さを思う。イエス・キリストもムハンマドもブッダも親鸞聖人もぼくには素晴らしい偉人でしかない。だれがいちばんでもない。
このところ、ほとんどバスにも電車のも乗っていない。
ただ近くの公園を散歩するだけだ。
遠くへ出かけなくても、見付けられる花は貴重なものだ。
近くの公園へ行く途中見付けた馬酔木。
図鑑を見ると、万葉集のころから親しまれている花らしい。
ツツジ科で。3月から4月にかけて咲くとある。
愛らしいが、毒性を持つらしい。
淡紅色のアケボノアセビとスズランに似た愛らしい小花をつけるものがあるという。
団地の中あちこちで見られる。
三日月を撮りたいと思っていたが、このところ、夜は雲がかかっていて、なかなか撮れなかった。
上の写真は、先日、撮ったものだ。西の空に傾きかけている月のあたりに飛行機が飛んできた。
すぐにポケットからカメラを取り出して、撮影した。
変化し続ける近代文明の産物と古代から変わらぬ月の競演だ。