暑さ寒さ!
今日も35度以上の地方があったそうだ。中には体温以上の最高気温のところもあったとかいう。だが、ぼくの住む地方は急に気温が下がった。昨日までずっと30度以上の真夏日だったのに、今日、日中は28度、夜は25度だった。今日一日、母は寒い寒いと言っていた。
ふと思うのは初夏のころ、気温が次第に上がっていくころ、たしか5月ごろだったと思うが、最高気温28度、夜は25度という日がしばらく続いた。そのころ、ぼくの母は暑い暑いといい、今年最高の暑さだと毎日のように言っていた。
初夏の25~28度は、暑いと言い、8月の25~28度は寒いという。何か違和感を覚えたが、体が感じる暑さ、寒さということを考えたら、母は正直者なのだろう。要するに暑さ寒さは相対的なものなのだろう。
思い出すことがある。以前住んでいた中国の広東省では、一年中30度以上の日が続いて、1月に2週間ぐらい15度前後の日があって、その時、ぼく自身がたがたと震えていた。
15度を寒いと感じる第一の理由は一年中暑い中で生活していて、急に20度以下になると、体が寒く感じるからだ。第二の理由は、一年中暑いこの地方では、多くが北側に窓があって、日が差し込まないからだ。第三の理由は、年中暑いため、壁のあちこちに隙間があって、風が入り込むからだ。
暑さ寒さは相対的なもの。形容詞自体が相対的なものだ。大きいものがあるから小さいものがある。江戸時代、170cmの日本人は背が高いと感じられただろう。だが、今や170cmは小柄だ。感じられる暑さも寒さも総体的だし、個人によっても違うだろう。また家の状況にもよるということだ。