日々是好日 - Seize the Day

煩悩だらけで無力で、罪深い人間の戯言です。

劉暁波!

 29日、中国の劉暁波氏の獄中での映像が公開された。中国の民主化と平和を願う身としては、彼のことが心配だ。
 1989年、中国で民主化運動が始まると、コロンビア大学客員教授だった劉暁波氏は即座に帰国し、天安門事件の4人のリーダーの一人となった。事件後、劉暁波氏は逮捕されて、1991年釈放されてからも、国内に残り、インターネットを通じて、民主化を求める運動を続けた。そのため、数回逮捕、釈放を繰り返し、2008年、中国の民主化と基本的人権を求める「零八憲章」の起草に携わり、2009年、逮捕される。その年の12月23日に「私に敵はいない」と題する以下の陳述が発表された。

 私の自由を奪った政権に言いたい。20年前にハンスト宣言で表明した「私に敵はいない、憎しみもない」という信念に変わりはない。私を監視し、逮捕し、尋問してきた警察、起訴した検察官、判決を下した裁判官はすべて私の敵ではない。監視や逮捕、起訴、判決は受け入れられないが、当局を代表して私を起訴した検察官の張栄革と潘雪晴も含め、あなた達の職業と人格を私は尊重する。(wikipedia”劉暁波”)

 「検察官も裁判官もすべて私の敵ではない」という言葉に感動した。その後、11年の実刑が確定した。
 世界は彼のこれまでの功績を認めた。ノルウェーのオスロでも教鞭をとったことも影響していたかもしれないが、2010年10月、獄中にありながら、ノーベル平和賞を受賞することとなった。
 今年2017年春、肝臓の末期がんであることがわかり、いったん釈放され、病院で治療を受けているものの、政府の治療放置による暗殺などがささやかれている。アメリカ政府は国外での治療を要求しているが、彼の死を望んでいる中国政府がそれを容易に認めるはずがない。
 少しは中国に縁のある者として、願う。
 劉氏の健康が回復することを。
 同時に中国が民主国家となることを。
 中国の人たちが基本的人権を持って、自由に発言し、自由に行動できる日が来ることを。

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