今日の日中の気温は26度前後だった。

　いろいろな国の人たちに日本語を教える教室で、エアコンをつけていないと、ある国の人たちが、口を揃えて、「暑いです。エアコンをつけてください」と言う。「これくらい我慢しろ！」と言いたいが、仕方ないと思い、エアコンをつけて、設定温度を24度にする。しばらくすると、「まだ暑い」と不満を言う。仕方なく23度にしたが、「まだ暑い」と言われ、22度にする。

　これで、不満はないだろうと思っていたら、何と、今度は、別の国の人たちが、「寒い！エアコンを消してください」と言う。

　これほどイライラすることはない。ぼく自身は、15度から25度までなら、寒かろうが暑かろうが、我慢することにしている。25度を越したら、窓を開け、風通しをよくした上で、扇風機を使う。

　ところが、目の前の学生たちは我慢しようとしない。我慢のない国から来た人たちのわがままにつきあわされて、エアコンをつけたり消したりさせられるのは本当に耐えきれない。

　イライラしながらも、ここで怒ってはいけないと思う。こっちも我慢が必要だ。いらつく気持ちをおさえて、「私はどうすればいい？」と言うような顔をして、みんなを見つめ返した。