主人公
心の中にいるもう一人の自分!
本田圭佑選手も、心の中にいるもう一人の自分に耳を傾け、ミラン入りを決めた。
ぶれずに生きるのは難しい。
ぶれそうになった時、心の中にいるもう一人の自分、本来の自分に尋ねる。
これでいいのかと。
わたしの教える留学生たちはぶれやすい。
来日する時に望んだ生き方を忘れてしまうのだろう。
強く望み、何かをしようとしていた自分が、日常生活の中でいつの間にか、ぶれてしまう。
瑞厳和尚という人がいた。この人は毎日、自分の中のもう一人の自分に向かって「主人公」と呼び掛け、自分で「はい」と答えたという。そして、「目を覚ましているか(惺惺着)」、「はい」「これからも騙されるな」と応答をしたという。(『無門関』)
現代には、いろいろな誘惑がある。そして、世の中のブームに、乗せられて、騙されて、気づけば、本来のもう一人の自分を見失っている人が大勢いるのではないかと心配になるのだ。
どうぞ、多くの志を持った人たちに望む。もう一人の自分に「主人公」と呼び掛けて、自分を忘れないでほしいと。