古池の亀
散歩中、古い池の中に数匹の亀を見付けた。じっと、眺めていたら、大小の亀が数十匹集まって来た。親亀、子亀、孫亀、じいさんの亀もいるだろう。
エサをくれる人間が来たぞということで、みんな集まってきたのだろうか。でも、ぼくは君たちにあげるものなんか何も持っていないんだ。
ふと、思う。この小さな古池の世界で生きている亀の一族はどうやって生きてきたのだろうか。古池の亀たちにとって、ぼくはどういう存在なのだろうか。
疑問は膨らむばかりで、まるで、人類を見つめる超越した存在になったような気がした。