今年の漢字!
14日の昼ごろ、日本漢字検定協会から「2020年の世相を表す漢字一字を清水寺にて発表いたしました。」というメールが届いた。
2週間前、「希」を応募したのだが、やはり、選ばれなかった。選ばれたのは、予想通り、「密」だった。メールには応募者が「密」を選んだ主な理由について、以下のように書かれてあった。
・新型コロナウイルス感染症が日本を含め世界的に流行し、年初から現在に至るまで日々の活動が制約された一年。多くの方が「密」という漢字一字を意識し続けた。
・大切な人との関係が「密」接になり、人とのつながりの大切さを再認識する機会になったという声も。
・政界、芸能界でも秘「密」が多かった一年。
「密」を『デジタル大辞泉』で調べてみた。
[1]すきまがないこと。ぎっしりつまっていること。また、そのさま。
[2]関係が深いこと。親しいこと。また、そのさま。
[3]きめこまかいこと。細部にわたって行き届いてまた、そのさま。
[4]こっそりと知られないようにすること。また、そのさま。ひそか。
以前の記事では、「三密」の「密」といえば、気分が暗くなると書いたが、上の意味の[2]の意味だと、プラスに考えることができる。引きこもり生活の結果、同居する家族との関係が密になったというわけだ。密になりすぎるのも問題ではあるがーーー。
『新漢語林』で調べてみると、3番目の意味に、「親しい。近づく。親しむ。」というのがあった。今年は避けるべき「密閉」「密集」「密接」の「密」しか頭になかった。「親密」の「密」の意味をすっかり忘れていた。
ところで、コロナ感染の第三波が押し寄せるなか、ついに、首相は来年1月11日まで、GOTOトラベルを全国一斉に停止することを表明した。この年末年始、多くの人は同居人同士の「密」をさらに深めることになりそうだ。
年末年始は、GOTOトラベルがなくても、旅行する人がけっこういるだろう。人の移動がウィルスの移動に繋がるということを考えて、ぜひ、「三密」にならないよう気を付けてほしいものだ。