立春!
今日は立春!午後の強くて温かい西日が窓から差し込んでくる。
旧暦では1月8日、すでに新しい年に入って8日目だ。新暦で考えると、季節感が何だかずれて感じられるが、旧暦で考えると季節感がよくわかるので、いつも旧暦何月何日かということを気にしている。
二十四節気の立春は毎年2月4日だが、旧暦一月一日は毎年異なる。ここ数年の立春が旧暦では何月何日か見てみると、以下のようになる。
- 2002年 12月23日
- 2003年 01月04日
- 2004年 01月14日
- 2005年 12月26日
- 2006年 01月07日
- 2007年 12月17日
- 2008年 12月28日
- 2009年 01月10日
- 2010年 12月21日
- 2011年 01月02日
- 2012年 01月13日
- 2013年 12月24日
- 2014年 01月05日
- 2015年 12月16日
- 2016年 12月26日
- 2017年 01月08日
年の内に 春は来にけり ひととせを こぞとやいはん ことしとやいはん
古今和歌集にある在原元方の歌だ。旧暦の旧年のうちに立春が来たというのだ。上の表の赤色で示した年がそうだ。このうち、最も早いのは2015年だ。立春とはいえ、まだ旧年の12月16日。師走半ばで、満月の日だった。この年は立春とはいえ、梅の開花も遅れ、まだ寒く感じられたのではないか。
逆に旧正月が来て、いちばん遅れて立春が来たのは2004年。この年は新年の14日目に立春がきた。これらは暖冬と関係があるかもしれない。もしかしたら、梅も早く開花していて、暖かく感じられたかもしれない。
旧正月と立春とのずれは大きい。そこに、太陰暦の欠点もあったのだろう。立春という太陽を中心にみる観点と月を中心にみる観点とを併せて季節を味わうのがいいのだろう。
昨日の晩、上弦の月が美しかった。今晩は月齢7.1。今晩こそ上弦の月だ。月を楽しみ、花を楽しみ、季節感を味わうには、やはり旧暦も知っていたほうがいいと思う。
古代、旧暦新年になるころ、梅が開花していて、春の花と言えば、梅だった。それが、いつからか、春も深まる旧暦2月のうちに、桜の花が美しく咲き、それが春の花に変わっていったことと想像される。前にも載せたが、西行の歌に出てくる花は桜を表す。その季節は如月の望月。2013年で言えば、新暦3月27日がそのころに当たる。
願はくは花の下にて春死なむそのきさらぎの望月のころ
さて、立春を過ぎ、睦月八日の立春が過ぎて、これから次第に春はいよいよ、