日々是好日 - Seize the Day

煩悩だらけで無力で、罪深い人間の戯言です。

居待ち月


 日が暮れるように、欠けてゆく月はまもなく暗闇に姿を消していく。

 そして、また新たな朝を迎えるるように、少しずつ姿を表しながら、再び膨らみ始める。

 人もまた同じだったらと思われてならない。

 一方で、消えたら、もう二度と戻らないからいいのだとも思う。

 いやいや、魂は月と同じように繰り返し消えては現れるという人もいる。

 だが、やはり『我』という存在は消えゆくのみだ。だから、よしと思おう。

 これは十六夜の月、立ち待ち月、居待ち月と次第に欠けてゆく下弦の月を見ながらの戯言だ。

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