旧暦11月の満月
昨日は旧暦11月の満月だった。いよいよ、仲冬も真ん中を過ぎた。そして、いろはもみじの紅葉はようやく始まったようだ。
今年の漢字は「令」に決まった。それも当然だろうと思った。そして、ようやく仕事が一段落した。同時に年末に向けての行事が始まった。いろいろなことが収束に近づく師走。月見れば千々に乱れるこの心。
ところで、人の世は、会いたくない人には会って、会いたい人には会えない、そんな繰り返しの中、満月を見ていると、遠くに住む恋しい人にもこの月が見えているだろうかと寂しい心が少し慰められる。
と同時に、西行法師の「願はくは 花の下にて 春死なむ そのきさらぎの望月のころ(願いが叶うなら、桜の花の下で春の盛りに死にたい。社歌の入滅した如月の満月のころに)」という和歌が思い出される。西行は1990年の如月(旧暦2月)の望月、16日に亡くなった。西行忌(2月16日)まで後三ヶ月。