写真は田端駅付近、内回り線、つまり池袋方面へ向かう山手線の電車に乗っていて、右側を眺めたもの。上を通るのは新幹線、その下には京浜東北線。実は、この時、驚いたことがある。この右側の眺めと反対の左側の眺めが全く違うのだ。
　上野駅からこの田端駅まで電車の進行方向右側は見通しがよくて、左側は高い崖が続いている。田端駅を出ると、山手線は、崖の中を切り開いていく。
　一方、田端から北へ向かう京浜東北線は、そのまま、左側に崖を見ながら進む。これはどういうことかと思って少し調べて見たら、これが山の手と下町の境目だといくことらしい。
　山手線の由来はここらあたりにあるのだろう。上野から南側、田町あたりまでは低地の中を走り、田町から品川まで再び、山の手と低地の境目を走り、大崎から台地の中に入り込み、そのまま渋谷、新宿、池袋、田端まで台地の中を通ることになっている。
　関東ローム層という言葉を聞いたことがあるが、この田端から品川の西側あたりまでの西側が関東ローム層であり、その東側が低地であり、下町なのだ。
　崖の写真といえば、以前撮影したものがある。これは鶯谷の南口を出たところ。写真の右側が台地側、左側が低地側だ。山の手側には上野公園、寛永寺などがある。どこか高級なイメージがある。景色の違いだけもない。賃貸住宅の値段もかなり違うようだ。