日々是好日 - Seize the Day

煩悩だらけで無力で、罪深い人間の戯言です。

八木重吉の「うつくしいもの」

うつくしいもの


わたしみづからのなかでもいい

わたしの外の せかいでも いい

どこにか 「ほんとうに 美しいもの」は ないのか

それが 敵であつても かまわない

及びがたくても よい

ただ 在るといふことが 分りさへすれば、

ああ ひさしくも これを追ふにつかれたこころ


 ぼくの好きな詩人のひとり、八木重吉!1898年2月9日、現在の町田氏に生まれ、神奈川県師範学校(現横浜市大)を出て、東京高等師範学校の英語科を卒業。その後、神戸御影師範学校(現神戸大学)、千葉県の東葛飾中学校(現東葛飾高等学校)で英語教師を務めた。その後、短詩を多く発表。1927年10月26日に亡くなった詩人。享年30歳。


 十代のころ、この人の詩に共鳴し、ぼくは詩人を志した。だが、18歳の時、知り合った市井の詩人から言われた。
「才能がなければ詩人にはなれない!」
この言葉はかなり強く心に残りながらも僕は詩人を目指した。そして、あきらめた。


 といってもプロの詩人をあきらめたにすぎない。ぼくは単なる市井の詩人、単なるアマチュアの詩人でいようと決めた。ただ、アマチュアの詩人さえもなれなかったのかもしれない。明日はヒノキになろうというあすなろ以下なのかもしれない。今でも思う。本当に美しいものに出会いたい。そして、出会えないままに年を取り、疲れている。