新宿へ向かう電車!
17歳の夏、予備校を探すために憧れていた東京へ出た。
新宿駅で高層ビル群の間で、ひどいめまいがした。
ぼくにとって東京は憧れると同時に否定されるところになった。
生活するところとしては、さらに遠い夢となった。
東京で生活したのは、17歳の時、予備校生活をした1ヶ月だけだ。
あれ以来、東京周辺に住んでも、東京の中に住んだことがない。
新宿へ向かう電車を見ながら、高校生のころの気持ちを思いだした。
「東京は憧れの町であり、働く所だが、住む所じゃない」
その思いのせいか、ぼくはいつも東京の周りで生活している。
今、新宿で仕事をしながら、離れた視点で眺めている新宿。