ツキミソウ
近所を歩いていて、よく見かける花、月見草。
月見草というと、以前、湯布院で見たことがあり、
その花は黄色い花だった。
花びらはまるで蝶々の羽のようだった。
だが、いろいろな月見草があるらしい。
花の図鑑で調べると、この近所で見かける花も月見草だそうだ。
花の中心に白い十字が見える。
花弁が白から少し赤みがかった色になっている。
月見草の花言葉は、
「無言の愛情」
「湯上がりの美人」
「移り気」
「ほのかな恋」
「うつろな愛」。
母の日に思う。
うるさいくらいの母の愛もあるだろうが、
やはり、「無言の愛情」を示す母のほうが好きだ。
いや、待てよ、無言の愛情というと、やはり父の愛情だろうか。
ただ、ぼくの父は40年近く前に亡くなった。
本当に無口で、好きになれなかった。
だが、父の死後、いろいろと知った。
父の愛情はまさに「無言の愛情」だったということを。
太宰治は「富士には月見草がよく似合う」と言った。
今日は何時も見える富士山が曇りで残念ながら見えない。
しかし、富士山はいつも心にある。
見えなくてもいつもあるもの。
それは母の愛と富士山だろうか。