日々是好日 - Seize the Day

煩悩だらけで無力で、罪深い人間の戯言です。

漫画の功罪!

 わたしは森鴎外の「舞姫」という作品が好きだった。ある日、友人が、「舞姫」が漫画化されたというので、読むように勧めてくれた。それはうれしかったが、結果は最悪だった。


 「舞姫」の主人公「林太郎」、ヒロイン「エリス」はぼくの中でイメージ化されていた。それが漫画に描かれてあるイメージによって、破壊されてしまったのだ。ぼくは友達に言った。「こんなものを読ませるなんて、ひどい!」と。


 小説はあくまでも個人のイメージの中に生きている、だが、漫画はそのイメージを覆してしまう。ぶっ壊れるというのが当たっていると思う。あの漫画だけは最低だった。読まなければよかったと思った。


 自分が思っていたイメージが漫画によって、その作者のイメージに染められるのだけは許しがたいと思った。
 
 小説は文脈から読者が勝手にイメージする。そこにこそ、創造性がある。アニメや漫画は絵によって読者、視聴者にイメージを与える。その結果イメージを禁じ、イメージを壊すのだ、大昔からある鳥獣戯画が証明するように日本人は漫画で育ってきた。だがこの漫画こそが人々の想像力を奪うのだ。


 漫画、アニメの神様のように言われている手塚治虫は天才であると同時に日本人を貶めた極悪人だ。漫画好きからすれば天才であっても、長期的に見れば、日本を滅ぼす要因ともいえる人物だ。

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