梅!
団地の中を散歩中見つけた梅の花!
華やかさは桜よりも勝る。古代、花と言えば、梅だったということがよくわかる気がする。
人はいさ心も知らずふるさとは花ぞ昔の香(か)ににほひける 紀貫之(古今集)
ぼくの故郷は遠い。帰ったことはあるが、昔とはすっかり変わってしまっていた。人の心にしても、何だか、ぼくの性に合わないものになっていた。二度と帰ろうとは思わない。
故郷で見た梅の花の美しさと香りは今も心に残っている。人の心や町の繁栄はさておいて、おそらく梅の香だけは昔のままにすばらしい香りで咲き誇っているだろうと懐かしく思い出された。