人間失格!
ある芸能人が引退宣言をした。ぼくとは無縁の世界の話であって、彼が何をしようとぼくにはどうでもいい。
ただ、彼の「ぼくの才能は今の時代に必要ない」という発言には驚いた。自信家が拗ねたようなことを言っている。
人はみな彼の引退を惜しんでいるが、ぼくは彼をただの人間失格者だと思うだけだ。そう思うのはぼくが変わり者だからだろうか。
そう言いながらも実は共感している。なぜなら、ぼく自身も含めた多くの人が人間失格者だと思っているからだ。
自分を人間失格だとして自殺したのは太宰治。だが、多くの人は「自分は人間失格だ」と思いながら、頑張って、生きていて、それが当たり前だと思う。
世界を見れば、人間失格者はたくさんいる。最たる人間失格者がトランプ氏だ。だが、ぼくは彼を否定すると同時に肯定もしている。
なぜなら、一部の人にとっては排除すべき人物だが、一部の人にとっては歓迎すべき人物だからである。人間とはもともとそういうものなのだと思う。