東アジアの文化に思う!
最近ベトナム人と話す。ベトナム語で何々は何だといろいろ聞いてみた。中でも興味深かったのは「目」だ。目は「マッ」というそうだ。
目は昔日本では「マ」だった。目の子を「まなこ」といい、目の尻を「まなじり」といい、目つきを「まなざし」といい、目の前に見ることを「目の当たり」といい、眼の蓋を「まぶた」という。
ところで、中国語では、「目」は「ム」だ。昔の中国語がどうかわからないが、ここに何か共通するものを感じる。今の日本語では「目」は「モク」だ。中国、ベトナム、日本につながりがあるのだろうか。
さらにベトナム人に聞いてみたら、お茶は「チャ」という。韓国でも日本でも中国でも「茶」は「チャ」だ。高い低いのアクセントに違いがあるものの、発音の基本は同じだ。
ほかにも聞いてみた。感謝する時の言葉はベトナム語では「ガムオン」だという。よくよく聞けば、「感恩」だ。韓国語では「カムサ」。これは「感謝」だ。
古代の東アジアは秦帝国をもとにした、中国の国家をを基本につながっていると感じた。そう間違いなく当時の日本もベトナムも中国の属国に過ぎなかった。沖縄はもちろん、九州も、ベトナムもフィリピンもそうだ。
そう考えると、中国が南シナ海も東シナ海も自国の領海だというのもうなづける。だが、現代は違う、北方領土はロシアに属している。フィリピンは独立している。日本だって独立している。既に手に入れたチベットも含め、アジア各国のすべてを中国のものにしようという野望が見え隠れするのが昨今の中国だ。
確かに東アジア、および東南アジアは中国のもとに育った。だが、それらをもう一度、自国の勢力範囲に収めようとするのは難しい。いや、もし無理にそうしようとすれば、それは、中国が批判する帝国主義そのものだ。
中国よ!目覚めよ。日本が北方四島も竹島も簡単に取り戻そうとしてもできないように、今更、2000年前の領土を復活させようとしてもそれは無理なものだ。
それよりも、今、中国発祥の文化である漢字や儒教や陶磁器等々いろいろなものが東アジア各国で花開いていることを歓迎すべきではないか。そして心大きく、周りの国に大盤振る舞いをして、南シナ海も東シナ海も、どうぞ、平和利用してくれと手放すべきではないだろうか。それが大国のすべきことだ。
一ミリメートルの国境を争うなど愚かなこと。まるで「剣を落として船に刻む」と同じだ。時代は古代とは違っているのだ。南シナ海の領有権を主張しても、それはまるで、イギリスがインドの土地を自分の土地だというようなもの。
世界平和を目指してほしい。ベトナムも韓国も日本も中国に感謝している。文化の礎を築いてくれた。今の文化は中国なくしてはなかった。漢字の恩恵も大きい。漢字は素晴らしいと思う。もっと広めてもいいと思う。文化は広めてほしい、だが、領土拡張だけはいただけない。