日々是好日

無知による思い込みが偏見を生み、人間の持つ煩悩が憎悪を生む。

梅に春到来を感じつつも、
次第に近づく別れのとき、
慣れ親しんだ人も場所も、
去り行き、離れるときが来る。


出会ったときの心弾む想いも、
遠い思い出、記憶の1ページ。
心をつかんだと思ってみても、
指の間をすり抜けて見失った。


十年の時は矢の如く過ぎ去り、
君が近くにいた時を思い出す。
だが、その君が今どこでいて、
何をしているかも知らない。


春、また別れるときが来る。
そして、また出会う時も来る。
誰と何と出会うのか知らぬが、
一期一会の心で春を迎えたい。

一年!

 いつの間にか正月も過ぎて、梅が咲き、一部では早咲きの桜も咲き始めている。ああ、春が来るんだなと思うと、昨年春から今年冬までの一年間のことを思い出す。



 春、3月、東京に桜の咲くころ、毎年恒例の会がある。元同僚と教え子の家族といっしょに、教え子の家で行う食事会だ。去年も一緒に集まって、楽しく過ごした。4月には中国から教え子が東京へ来たので、上野で元同僚も含めて4人の食事会をした。また、別の学校の教え子が中国から出張で東京に来たので銀座で食事をした。


 夏、高校時代からの旧友と東京を散歩して、上野でビールを飲んだ。


 秋、中国にいる元同僚が東京に来て、渋谷で一緒に食事をした。娘が東京へ仕事できたので一緒に食事した。


 冬、12月には、夏に出会った友人と半年ぶりに食事する予定だったが、友人の家族に不幸があり、中止になった。1月には兄弟の家族といっしょの食事会があった。


 実は一年間、外で食事したのはこれだけだ。両手で数えられる程度。今年に入って、外食をしたことがない。そして、毎年のようにやってきた3月の食事会は今年はできそうにない。というのも教え子の家族は今海外にいるからだ。


 それにしても一年はあっという間にめぐって、また桜の季節が近づいてきた。今年の春はどんな春になるだろうか。

一日一食!

 最近、一日に2回食べている。というと、「だめじゃないか!ちゃんと3度の飯を食わないと!」としかられそうだ。


 だが、実を言うと、今、この間かかった病気治療のため、一日二回、朝食後と夕食後に薬を飲まなきゃいけないから、2回食べているだけなのであって、本来は一日一食なのである。学生時代から続いている。教員になってからも、保健の先生に何度も叱られた。「一日三回食べなければいけませんよ」と。


 一日に3回食べている時期もあった。だが、その結果、体重は増え続け、身長から体重を引いたら、95くらいの数値になっていた。体重が増えたことに気付かず、10キロマラソンをやっていたら、膝を悪くした。一日一食で済ませている間、[身長ー体重=105前後]という数値だ。体も重くないし、十分働ける。


 一日一食と言えば、俳優の中にもたくさんいるらしい。ダイエットとは健康のため、食事を制限することであって、痩せるためではない。一日一食が健康にいいのだ。胃の調子が悪い時は、一日絶食をする。一日の絶食で胃は回復する。だが、一日三食食べる人を非難するつもりもない。そのほうが健康だという人もいるだろう。人によるのではないかと思う。


 ただ、お腹が減った減った!と叫んでいる人を見ると、不思議な気がする。お腹が減ったと感じたことが一度しかないのだ。もしかしたら、まだあったかもしれないが忘れている。その一度というのは、お金がなくて、三日間、食べられなかったからだ。その時はお腹がすいたというより、このまま餓死するのかなという奇妙な気分だった。幸い友人に救われたが。


 中学の時から、食事の時間がもったいないと思っていた。こんなことを言うと、変人扱いされる。今は少し違う。いろいろ工夫して夕食を作る。外食すると、高くつくからだ。時間ではなくて、お金を節約するために家で作っているのだ。安くておいしいものなら、食べたいと思っている。健康のため、一日一回おいしいものを作って食べる。これは楽しいし、心にも財布にもいい。

めぐる春!

春を思う時、春を待ち望み、
まもなく春を感じる時が来る。


春を感じれば、夏を思い、
夏を感じれば、秋を思い、
秋を感じれば、冬を思い、
冬を感じれば、また春を思う時が来る。


寒さの中に春を思う。
すべてはこうして始まる。
人生の春もこうして始まるが、
二度とめぐっては来ない。

元宵節(げんしょうせつ)

 今日は旧暦で1月15日。かつては小正月と言っていた。睦月満月の日である。中国では「元宵節(yuan2 xiao1 jie2)といって団子を食べ、家族でお祝いをする。

 元宵節の由来は道教の「三元信仰」、すなわち、1月15日の上元、7月15日の中元、10月15日の下元のうち、上元をお祝いするものだ。同時に灯籠を掲げて仏を祭る仏教の習俗とが混交したため、この日には走馬燈など各種の灯籠を飾ってお祝いをする。それで「灯節(deng1 jie2)」とも言われる。ところで、日本のお中元もこの「三元信仰」がもとになっている。

 また、中国では旧暦正月(今年は1月28日)前後の数週間が休みとなり、家族が集まって、年を越すが、元宵節までが休みで、翌日あたりから、会社では仕事が、学校では2学期が始まる(1学期は9月から)。つまり、家族が集まる最後の日となるのだ。

 そして、家族の無事(团圆tuan2 yuan2)を祝って、丸い元宵(もち米をこねて砂糖、ゴマなどを餡にして茹でたもの)と呼ばれる団子のようなものを煮汁に入れて食べる。日本のお雑煮のようなものか。なおこの日は旧暦1月15日ということで夜には満月が空にかかる。

 さて、これで中国でも正月気分は終わりになる。ぼくは中国やベトナムの留学生に日本語を教えているが、ここ最近教室がさびしくなっていた。そして、先週あたりから少しずつ以前のにぎやかさが戻ってきている。

 ふと思うことがある。日本人が海外へ留学した場合、新暦の正月だからと言って、日本に戻る留学生はどれほどいるだろうか。何だか、旧暦を尊重する国の人たちは本当に家族を大切にしているんだなと感じた。