近所を散歩しながら、並木を見上げると、桜の木の葉はほぼ裸になったが、モミジバフウの葉はまだ少し残っている。同じ種類の木でも少しずつ違った個性があるようだ。
中国の朱自清のエッセイに「忽忽」というのがある。あわただしいと言う意味だが、中に「木々が枯れてもまた春には花を咲かせる。だが、人の時間はあわただしく過ぎて行って、枯れた後、また花を開くことはない。」ということばがある。
ぼく自身、枯れて行っている。もう一度花開くことがあればと願いながら、それはないのだ。素直に人生の冬枯れを迎えるほかない。
黄色い道、銀杏並木はすでにほとんど散り落ちていた。一部に道が黄金色になっているところがあった。例年ならもっと真っ黄色になっているはずだが、今年はすでに掃き清められた後なのだろうか。ともあれ、黄色い道を何とか撮影できた。
青空にヘリコプターが飛来する
ひっきりなしに飛び交っている
東京に一大事でも起きたのかと
何とはなしに不安を感じる音だ
ブブーン、バタバタ、ブルブル
プロペラ音の鳴り響く昼下がり
立川にある昭和記念公園、以前行った時に見た黄金色の銀杏並木が忘れられず、もう一度見たくて行った。だが、残念なことに、今年はすでに散り落ちていた。しかも、散り落ちた銀杏の葉が作る黄金色の道もすでになくなっていた。楽しみは紅葉と噴水とオブジェ、それに、カナール、水鳥の池だ。
鴨たちの悠々と泳ぐ池!
彼らには憂いがあるのだろうか。