パチンコ依存症に陥ると、行く先は墓場か刑務所だ。NHKでパチンコ依存症の話をしている。

　公務員が２２歳で仕事を失い、自己破産した後、それでも数百万円を借金をして、パチンコに通う人の話。パチンコは楽しいという。２８兆円の経済効果があり、２８０万人のギャンブル依存症患者がいるという。正式に言うと「ギャンブル障害」という精神障害だという。脳の働きに異常をきたし、どうにも抜けさせないという。

　ぼくも２２歳のころ、どうにも抜け出せなかった。抜け出せたのは、パチンコが暴力団の資金になっているという情報と、ギャンブルやパチンコで人間として破滅していったという人の話を聞いたからだ。そして、真剣に憎み始めた時だった。

　憎むことで抜け出せた。憎まなければ抜け出せなかったかもしれない。今でも憎んでいる。勝てるわけがない。勝のは一部だ。儲けるのは業者だ。パチンコをギャンブルではないという人がいる。

　パチンコ店で景品に替え、それを店の前の景品交換所で金に交換する。誰がみたってギャンブルだ。競馬などの公営ギャンブルではないとすると、違法ではないかと思うが、違法ではないという。これが違法でないのなら、違法として摘発される賭博も景品所をつかえばいいと思う。

　こんなギャンブルが人を犯罪に走らせる。以前、同じアパートの女性宅に忍び込み金を盗もうとして、見つかり殺害、死体をバラバラにした犯人は毎日のようにパチンコに通っていたという。パチンコ店主はテレビのインタビューで、「彼は時に５万円から１０万円負けていた」と堂々と言う。

　世界のギャンブル大国、世界に恥をさらすパチンコ。駅前を歩いていて、自動ドアが開き、ジャラジャラという音が聞こえるたびに、憎悪する。パチンコから抜けられない。しかしパチンコは楽しいという人たちに言いたい。憎悪せよ。そうすれば、欲求は消える。そして恥ずべきギャンブル大国、日本を変えられる。