日々是好日 - Seize the Day

煩悩だらけで無力で、罪深い人間の戯言です。

日本語のアクセント

 西村京太郎さんのドラマで、「十津川警部」役をしている高橋英樹さんの発音が気になった。「離婚」を発音するのに、「り」の音が高くて「こん」の音が低くなる。数字記号で記せば、(1)なのだ。それが何度も発音されて、耳につく。何だろう。方言なんだろうか?


 NHKアクセント辞典「離婚」を調べてみた。「り」は低く、「こん」は高いとある。記号で表せば、(0)。こういうのって気にし過ぎてはいけないのだろうかとも思いながら、それでも耳について仕方ない。


 「Wikipedia」で高橋英樹さんの出身を調べたら千葉県だ。物語の中でも、十津川警部はいちおう東京都新興住宅地の出身となっている。ということは東京のアクセントであるはずだ。何となく納得しがたいが、あまり気にしないようにしようと思う。


 アクセントで気になることがまだある。以前、「クラブ(1)に行ってきます」と言ったら、上司に「クラブ(0)ですか?」と言われた。スポーツクラブの意味の「クラブ」のアクセントは時代とともに変化しつつある。ぼくのアクセントは古い。上司のほうが新しい。


 以前、広島出身の「松田」という名前の友人がいて、この人に「まつださん(0)」と言ったら、彼は「わたしの名前は『まつだ(0)』じゃありません。『まつだ(1)』です。と言われた。広島出身の人は「まつだ(1)」というそうだ。


 中国語はアクセントにうるさいが、日本語はあまりうるさくないという。例えば、「橋」と「箸」は、東京では「はし(2)」と「はし(1)」だが、関西では逆になる。その点、気にする人も多いが、気にしないという人もいる。


 考えてみれば、ぼく自身、小さいころから「鯨」の発音は「ク\ジラ(1)」だった。NHKのアクセント辞典を調べると、「ク/ジラ(0)」だということで、これを知ったのは10年ほど前だ。あまり人のことは言えない。ただ、テレビで放送されるセリフは、だれかが気にしてほしいと思う。


(参考)日本語のアクセント記号
※数字記号は何番目の音節の後に高から低に変わるかを表す。

  • りこん(離婚)リ/コン(0)
  • くじら(鯨)ク/ジラ(0)
  • しんぶんし(新聞紙)シ/ンブ\ンシ(3)
  • はな(花)ハ/ナ\(2) (例)は/な\がたかい。
  • はな(鼻)ハ/ナ(0) (例)は/なが\たかい。
  • はな(端)ハ\ナ(1) (例)は\なから知っていた。
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