日々是好日 - Seize the Day

煩悩だらけで無力で、罪深い人間の戯言です。

人はその地位や立場によって、発言が変わる。

 人はその地位や立場によって、発言が変わる。
 かつて、公立高校教員だった時、尊敬する教務主任がいた。その彼が、別の高校に校長として転勤した後、その高校の教員に「お宅の校長はどう?」と聞くと、驚いたことに、「最悪だよ!」という返事が返ってきた。
 ぼく自身、平だった時、しばしば管理職を批判していたが、中間管理職になったとたんに、人間が変わったと他の人に言われたことがある。自分では変わっていないつもりだったが、批判は鋭かった。
 今、国会で前の文科省事務次官、前川喜平氏が「行政はゆがめられた」と言っているが、なぜ、現職の時にそれを言わなかったのかと批判されている。だが、それも止むを言えないだろう。
 ぼくは今、公立高校の矛盾を知っている。多くの校長が最後の勤務先を気にしている。それによって天下り先が決まるからだ。そんなこと、現職の時は、はっきり言えないものだ。辞めた後で言うのは卑怯だという意見もある。その通りだと思う面もあるから、なかなか多くは言えないでいる。
 だが、国政となれば、教育界とは規模が違う。現職だろうが、退職者だろうが、言うべきことは言うべきだ。そうしなければ、国が歪んでしまう。もちろん教育も同様だ。言うべきことはいつだって言わなければならない。だが多くは語れないというのが本音だ。矛盾している。

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