日々是好日 - Seize the Day

煩悩だらけで無力で、罪深い人間の戯言です。

長所と短所

 「長所と短所---それは人間のいわば一つの宿命である。」


 これは松下幸之助の『道をひらく』の中の「長所と短所」にある一節だ。昨晩、一緒に仕事をしている人からのメールでいらいらが止まらなくなっている。


 年下の女性からのメールなのだが、上から目線のことばで、あることについて、「(こんなことにも)気づかなかったのですか」というのだ。


 こっちとしては「あんたより先に気付いているよ。そんな言い方しかできないのか」と言いたいところだが、おだやかに返信した。それから、いらいらが止まらない。この人の欠点は何か反論すると、ヒステリックな非難が返ってくる。四月にそんなことがあって以来、できるだけ刺激しないようにしているのだが、時々、上から目線のことばで、小ばかにしたような言い方をしてくる。その度に気持ちを抑えて、「そうですね」と逆らわないようにしている。


 昨晩も反論をしなかったが、このままではストレスがたまるなと思っていた。そして、今朝、松下幸之助の一文に触れて、少し落ち着いた。


 「大事なことは、お互いに周りの人の長所と欠点とを、素直な心でよく理解しておくということである。そしてその長所を、できるかぎり発揮させてあげるように、またその短所をできるかぎり補ってあげるように、温かい心で最善の心配りをするということである。」


 そうだ。相手がどうであれ、こちらが落ち着いて、相手の長所と欠点を理解しておけばいいのだ。できるだけ、その人の長所を発揮できるように、こちらが努めればいいのだ。落ち着け落ち着けと思う。人がわたしに苦しみを与えるのではない。こちらの心の持ちようで何事も変わる。

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