日々是好日 - Seize the Day

煩悩だらけで無力で、罪深い人間の戯言です。

敢えて言う!

 孔子のことばに「自分がしてほしくないことを人にしてはいけない」ということばがあるが、最近、少し疑問に思うところがある。人は「十人十色」。わたしがしてほしくないことが他の人でもしてほしくないことなのかと言うと、そうでもないような気がしてきたのだ。孔子のことばは普遍なのだろうか。


 最近、驚いているのは、わたしが嫌悪する言葉を発する人が、テレビで人気者になっていることだ。例えば、彼らは他人に対して「おまえ!」と呼んだり、自分のことを「俺」などと平気で使っているが、わたしは自分の親友でもない人から「おまえ!」呼ばわりされたくないし、「おれ!」と自分を言うのは親友に対してだけだ。そんな言葉を平気で使う人をわたしは嫌悪している。また、そんな人がテレビに出てくるとチャンネルを変える。


 テレビでは、「お前」だけではない。汚い言葉がどんどん流れている。聞きたくないのだが、流れている。意味のない馬鹿笑い、人を小ばかにしたような言い方、意味不明のコマーシャル等々。それが受けているということは、わたしが考える「してほしくないこと」や「聞きたくないもの」が、世間では当然のように蔓延しているということだ。そして、テレビをつけてはうんざりするとともに、世間とわたしとのずれを実感し、つい不安な気持ちになる。


 とはいえ、そんな中、やくみつる氏が、ポケモンGOに熱中する人に対して、「侮蔑する」言ったことばは痛快だった。わたしが「言ってほしいと思う言葉」を公言してくれた。ただし、おそらく、世間は違うだろうな。そんなことを言ったら嫌われるだろうなと思ってしまう。わたしは世間の人がいやだと思う言葉は発しないように心掛けてきた。


 だが、わたしはこれから敢えて言おうと思う。世間の好みとかかわりなく、わたしが好まないことは決してしないし、言わない。また、世間の好みとかかわりなく、わたしが嫌いなものは嫌いだと、侮蔑するものは侮蔑すると敢えて言おうと思う。


 敢えて言う。日本語に「おれ」や「おまえ」が普通に使われるようになったら、日本語の美しさは間違いなく失われる。また、もしも、ポケモンに熱中する大人がこれからも世界中に増殖するようであれば、世界の輝かしい文明は衰退の一途をたどるだろう。

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