日々是好日 - Seize the Day

煩悩だらけで無力で、罪深い人間の戯言です。

好きな日本語!

 「ありがとうございました!」


 近頃、大きな声でこう言って、バスを降りる人をよく見かける。子供だけではない。大人もだ。そういう様子を見ると、何となくうれしくなる。ぼくも時々言う。時々というのは、中扉から降りる時、運転手さんのところまで距離があるせいか、つい言い忘れる時があるからだ。


 前乗りのバスに乗るときは運転手さんと目を合わせて、「お願いします!」と言って乗る。ぼくだけでなく、他にもけっこういる。ぼくの場合小さい声だ。これじゃ言っていることにならないという人がいるかもしれないが、気恥ずかしい気持ちを抑え、目を合わせて言うのだから、まあいいではないかと思う。


 それから、お店で食事をして、出る時は、「ごちそうさま!」「おいしかったです!」と言って出る。お店の中で注文する時、「すいません!」というが、外国人からすると、「日本人は注文するのになぜ謝るのか?」と不思議に思うということを聞いたことがあるが、不思議でもなんでもない。「忙しいところ、おじゃまする、申し訳ない!」と相手を気遣っているのだ。


 エレベータ―を降りる時も、同乗者が知らない人でも「お先に!」と言って降りる。これも、「エレベーターをこの階で止めさせて、自分が先に降りる、失礼する!」という気持ちだ。相手にいい気分になってもらいたいから言うのだろう。人間関係をよくしようとする思いやりのあることばだ。


 日本語には相手を思いやる言葉が多い。例えば、「いただきます!」は作ってくれた人、動植物の命をいただくことへの感謝の気持ちを表すものだ。また、「行ってきます!」「おかえりなさい!」「おやすみなさい!」「おはようございます!」「こんにちは!」「こんばんは!」などの挨拶語は相手を明るくする。それに対して、何の返事もしない人もいるが、やはりお互いにことばのキャッチボールをすべきだと思う。


 一方、聞きたくないことばも多い。「おまえ」「てめえ」「ばかやろう」「おれ」「きさま」「やべえ」「うめえ」。これらはどうも品がない。それでも、テレビではそういう言葉が頻繁に飛び交っている。人気芸能人たちが当然のように使っているのだ。そんな人が出てくると、すぐにチャンネルを変える。テレビなど公共放送に携わる人たちにはぜひ考えてほしい。

×

非ログインユーザーとして返信する